キーボード界隈で決して小さくないマーケットなのがゲーミングキーボード。
家電量販店のPC売り場でもゲーミング専門コーナーがあるほど、昨今PC業界を牽引するカテゴリです。
自分はPCゲームをやらないので門外漢なところがあるのですが、今回またまた株式会社KIBU様からRainy75 RT Proをご提供いただくことになりました。
ゲーマーではないのでラピットトリガーの本領発揮できるシーンでのレビューではないですが、Rainy75他メカニカルスイッチとの比較、および一般用途とコードを書く作業で1ヶ月ほど使ってみた感想でのレビューになります。
目次
外観・同梱品
ゲーミングキーボードらしい攻撃的なデザイン

ギャラクシーシルバーの名の通り金属感の強いモデルです。
ただ表面はシボ加工されているので渋く光を反射して高級感があります。
筐体はRainy75と同じなのですが、他のWOBKEYにはない個性的なフォントが並びます。
先に書いたようにゲームをやらないので分からないのですが、見慣れないキーの印字はおそらくプレイ時の視認性を考慮したキートップなのでしょう。
ケースの素材はアルミで重量はRainy75と同じく約2kg。
この鈍器のような重量が打鍵の安定感と歯切れのよいサウンドを演出してくれる重要なファクター。
やはりキーボードは重さが正義です。
あとWOBKEYではお馴染みのCapsLockキー下のバッテリースイッチがありません。
応答速度が命のゲーミング仕様なので接続方法は有線のみになります。
同梱品

今回ご提供いただいたのはproモデルの「ギャラクシーシルバー」。
同梱品は以下のとおり。
・キーボード本体
・交換用スイッチ
・USB A to Cケーブル
・キーキャップ/キースイッチプラー
USBケーブルは素材を最適化することでデータ送信の安定性を向上させたケーブルということで、付属ケーブルの使用が推奨されています。
特徴的なキーキャップ

キーキャップで特徴的なのはスペース・エンターキー他いくつかのキーキャップがスケルトンになっています。
LEDむき出しの派手さもありますが、サラサラとツルツルの指ざわりが違うのでノールックでのキー判別が意外に便利ですね。
仕事でここまでの派手さは必要ないですが、仕事用のキーボードでも主要キーだけ質感の違うものに入れ替えても良いかも知れないです。
Proモデルのプレートは贅沢なカーボン素材

あとPro版の特徴として、内部プレートには贅沢にもカーボン素材を使用しています。
キーを外したら綺麗に織られたカーボンプレートが見られます。
安定性を考慮した上で素材を選定したようですがまさかカーボンとは…相変わらずWOBKEYの底しれぬこだわりようが垣間見えます。
打鍵感・打鍵音

他のWOBKEY製品と大きく違うのが磁気式スイッチを採用している点。
メカニカルとの違いはどんなものでしょうか。
注目の打鍵感・打鍵音を確認していきます。
非常にリニアな打鍵感
まず最初に感じたのはメカニカルと比べて非常にリニアなストローク。
メカニカルのモデルでは空気を押しつぶすような抵抗がありますが、Rainy75 RT Proは押し込んだタイミングでストンと落ちていきます。
量販店のゲーミングPCコーナで触ったゲーミングキーボードと言えば青軸のちょっとチープなイメージだったんですが、それらとも全然違う上品な打鍵感です。
磁気式スイッチ良いですね。
リニアな応答性がよりPCとの一体感を感じるというか、デバイスとして精錬されている感じがします。
且つヒューマンインターフェースとしての温かみを残しているというか、キャラクターは違えど打鍵感はしっかりRainyシーリズとしてチューニングされているなと感じました。
硬質でタイトな打鍵音
打鍵音は高周波で硬質。
Cherry青軸とかと同じカツカツ系なんですが、金床を打つような耳障りな高音は抑えられかなりマイルドになっています。
メカニカルのコツコツとした打鍵音も良いですが、磁気式スイッチの打鍵音もなかなか良いですね。
若干音が大きいのでオフィスに持ち込むのを躊躇するかも知れませんが、コードを打つような仕事では指の疲労は抑えられる磁気式スイッチのRainy75 RT Proのほうが向いていると思います。
カスタマイズ
Rainy75/Crush80ではVIAに繋いでカスタマイズしますが、Rainy75 RTでのカスタマイズ・ファームアップは専用のWEBアプリが用意されています。
キーマッピング変更や複数キーの組み合わせ設定、ライトなどキーボードの設定は全てこのアプリから行います。
ラピットトリガーと言えばやはりアクチュエーション・リセットポイントの設定ですよね。

これが良くできているアプリで、スライダーを動かしすとリアルタイムでキーボードに反映されます。
さすが磁気式スイッチ。自由自在ですね。
初期状態ではキーに触れただけで入力されるほど敏感です。さすがゲーミング仕様。
実務では敏感すぎて誤入力が多発したため、アクチュエーションポイントを中間くらいまで上げました。
ファームアップ方法
ファームアップも同アプリで実行します。
画面上に手順が説明されているのですが、ちょっと分かりにくいので解説を入れておきます。
1.右上の歯車マークをクリック

画面右上の歯車アイコンをクリックするとファームウェアアップデートの画面が表示されます。
2.「更新を開始する」ボタンをクリック

前のフローの注意文に書かれていますが、このタイミングでキーボードが入力デバイスからUSBストレージデバイスに切り替わります。
キー入力ができなくり、代わりに「RainyDLD」というドライブで認識されるようになります。
ここが初見でつまずく点ですね。
3.「ファームウェアをダウンロード」をクリック

ダウンロードフォルダを指定するウィンドウが表示されるので、「RainyDLD」を選択してキーボード内のストレージにダウンロードします。
4.自動でファームアップが実行

キーボードのストレージにダウンロードされると自動的にファームアップが実行、キーボードの再起動がかかりファームアップ完了します。
親切なんだけどちょっと分かりづらいファームアップ
普通デバイスのファームウェアって実行ファイルでダウンロードするもなので、キーボード内のストレージに置いて実行するなんて最初全くわかりませんでした。
確かに後から確認するとメッセージに
「このモードはUSBストレージデバイスとして検出されます」
「ファイルを手動でキーボードディスクスペースに保存してください」
とあるので、キチンとフローの順番に説明は出ているんですよ。
思えばカメラのファームアップなんかもパッチを入れたSDカードからカメラ側で実行しますし、そう考えれば妥当な方法だとは思うのですが、意外と分からずファームアップできなかった人とかいるんじゃないかと思います。
リニアなストロークがクセになる磁気式スイッチキーボード

ということで非ゲーマーがゲーミングキーボードを使ってみたレビューでした。
実のところゲーミングキーボードというのは青軸的なカチカチ感が馴染めず使うことないだろうな、と思っていたんですが、メカニカルの延長にあるような磁気式スイッチはとても良いですね。
ゲーミングキーボードの印象が大きく変わりました。
他のWOBKEY製品と同じく指が吸い付くように自然に押し込まれるチューニングで且つリニアなストローク。
メカニカルのスコスコ感も良いですが、Rainy75 RT Proもなかなかクセになる打鍵感です。
業務でも全然使える、むしろ指のストレスが少ないのでエンジニアやライター向きのキーボードかも知れません。
一点、デメリットがあるとすれば個性的なキーキャップですかね。
いかんせん文字の視認性、というか何の文字か分かりにくいのと周りの目が気になるので、オフィスに持ち込むならばおとなしめのキーキャップに交換したいところ。
少々お高いですが、Rainy75RTは非ゲーマーでも一度体験してみることをオススメします!

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