よりシャープに被写界深度を深くボケのない写真を撮影するために絞った際に、絞りすぎて像がぼやけてしまう「回析現象」。
小絞りボケとも呼ばれていますね。
これはレイリー限界とかドーズ限界とか呼ばれていて計算式で算出できるようです…が、解説されているサイトを見てみましたが難しすぎて理解ができませんでした。
ただざっくりフォーマットと画素数、正確には画素ピッチである程度決まってくるのは確かなようです。
今回はカメラ・レンズ比較のついでの小ネタです。
前回のテストで高画素機と低画素機をせっかく用意したので、ついでに回析現象についてチェックしてみました。
目次
それぞれの画素ピッチ
今回比較したのはフルサイズからZV-E1とα7CR、あとマイクロフォーサーズのOM-1の3機種です。
それぞれの画素数と画素ピッチは以下のとおりです。
・ZV-E1(フルサイズ1210万画素):8.4μ
・Α7CR(フルサイズ6100万画素):3.76μ
・OM-1(マイクロフォーサーズ2037万画素):3.36μ
またテストしたレンズは以下の2本。
・ソニー:FE24-70mm F2.8 GM2
・OM SYSTEM:12-40mm F2.8 PRO
テスト内容
前回比較した物撮りのセットを約50mmの画角で撮影。
F値を変えて変化を確認しました。
SONY α7CR(フルサイズ6100万画素)

さすがGMレンズということでF2.8でも十分シャープ。ではあるのですが若干甘い感じがしますね。
ひと絞りしたF3.5で文字の輪郭がさらにハッキリして、F8まで良好。
F11からシャープネスが落ちてくるのを確認しました。
SONY ZV-E1(フルサイズ1210万画素)

ZV-E1は等倍でもサイズが小さいためLightroomのスーパー解像度処理した画像で比較します。
α7CRと同様にF3.5からシャープになるのを確認。F13までは良好に見えます。
限界はF16あたりで、徐々にシャープネスが落ちてくるを確認しました。
OMDS OM-1(マイクロフォーサーズ2037万画素)

最後にマイクロフォーサーズからOM-1。
画素ピッチは3機種中一番狭いセンサーになります。
F2.8から良好。被写界深度的にフルサイズ換算で5.6程度になるので当然ですが、普及価格帯のレンズで開放から安心して使えるのはやはりフォーサーズのメリットですね。
但し画素ピッチの狭さから限界も近くシャープネスを維持できるのはF5.6くらいまで。
F6.3からシャープネスの落ち込みが確認できました。
まとめ
今回の実験で確認できたシャープネスを維持できる限界の絞り値は以下のとおりでした。
・フルサイズ6100万画素ならF8まで
・フルサイズ1200万画素ならF13まで
・マイクロフォーサーズ2037万画素ならF5.6まで
今回用意できなかったフルサイズの2000万画素ですが、中間値で考えるならならF11くらいまとなりますかね。
レンズや焦点距離などによっても変わると思うのでガバガバなテストではありますが、そんなに的はずれな結果にはなっていないと思います。
小絞りボケは感覚値っぽい側面もあるようですし、そもそも等倍鑑賞して違いが分かる程度のものなのでガチガチに意識する必要はないと思いますが、物撮りなど輪郭がシビアになる撮影時に頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
コメントを残す