キヤノンレンズマウントアダプター「SIGMA MC-11」を手持ちレンズで動作検証してみた

さしあたりキヤノンのレンズ資産を活かすべくSIGMA MC-11を購入。
というかこれがなければCANONからSONYへの乗り換えは相当悩んだところ。
α7 III購入時には間違いなく購入することを決めていたアイテムです。

ご存知の通りMC-11はシグマのみならずキヤノンLレンズでもかなり使えるという話なので、早速試してみたいと思います!
今回テストするのはこの3本のレンズです。

  • SIGMA 35mm F1.4 ART
  • CANON EF24-70mm F4L IS USM
  • TAMRON 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)

MC-11 + SIGMA 35mm F1.4 ART

sigma 35mm f1.4 art

フォーカスモードは全てOK

「SIGMA 35mm F1.4 ART」とMC-11の組み合わせはシグマ同士なのでメーカー動作保証対象のレンズ。
当然のようにフォーカスモードは全て選択でき、AFもしっかり動きます。

また他社レンズでは機能しない、MF時にピントリングを回した際の自動拡大表示も可能。
さすがシグマ、社外ボディにも予想以上にしっくり馴染みます。

AFスピードはキヤノン機並

そもそもAFスピードが速くないレンズなので、合焦スピードはそれなりといったところ。
ただキヤノン機と比べて遜色ないレベル。ストレスは全く感じられません。

動画撮影はやはり不向き

動画録画時のAFはメーカーが非推奨としていますが、やっぱり不向きですね。
一応動きますが動作が遅く、何よりけたたましい駆動音をたてるので微妙なところです。

MC-11 + CANON EF24-70mm F4L IS USM

CANON EF24-70mm F4L IS USM

スチルならばCANON機との差異はほぼナシ

お次はキヤノンのLレンズ「EF24-70mm F4L IS USM」。
CANONのLレンズは動作保証外ながらネットでの動作報告が多数挙がっているのであまり心配していませんでしたが、このレンズもバッチリ動作します。
AFスピードもキャノン機との組み合わせと比べても遜色なし。むしろ6Dとの組み合わせよりも速いと感じるくらいです。

AF-S/AF-CのみでAFエリアが狭くなる

ただフォーカスモードはAF-S/AF-Cのみで、AF-A/DMFは選択できません。
といっても静止画を撮るだけならばこれだけで十分ですね。

あとAFエリアの四隅付近ではAFが合わないという問題もあります。
α7 IIIの持つ広大なAFエリアが使えないのは残念ですが、そこまで端を使うことはあまりないのでまずまずといったところ。

動画のAFは使用不可

また動画撮影時についてはAFは残念ながら動作しません。
2018年のCP+でのシグマ社長の話では、MC-11ではAF信号の翻訳(伝達)が齟齬ないし遅延が発生しているから、というようなニュアンスの説明があったので技術的な問題というよりソニーないしキヤノンの情報開示の問題なのかなと予想しています。
その認識が正しいならばシグマのソニーEマウントレンズの積極的リリースの発表もありましたし、ひょっとしたら次世代MC-11は対象外レンズでも動画AFとフォーカスモードが開放されるかも知れませんね。

総合的にスチルについては大きな問題もなく快適に動作するので十分実用範囲といったところですね。

MC-11 + TAMRON 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)

TAMRON 28-300mm F/3.5-6.3

不安だったタムロンも難なくクリア

そして今回一番不安だったタムロンの便利ズーム「28-300mm F/3.5-6.3」。
タムロンは動かなくても仕方ないと考えていましたが、これもすんなりと動作しました。
そんなに設計も古くないのでいけるかなと思っていましたが…シグマさんありがとう!

AF動作はLレンズとほぼ同じ

傾向としてはキヤノンLレンズと同様にフォーカスモードはAF-S/AF-Cのみ。
フォーカスエリアが狭い問題も同じです。

AFスピードは若干迷う感じはあるものの十分に実用範囲内。
動画は動作不能ですがこれは当然でしょう。

ちなみにF値はテレ端で6.3と若干暗めなレンズですが、高感度に強いα7 IIIなので積極的にISOを上げられる分CANON 6Dよりは有用に使えるんじゃないかなと思っています。

MC-11 + SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM Art

SIGMA 24-105mm Art

やはりシグマの組み合わせ。良好なAF駆動

これは所持していませんが、以前から気になっていた購入候補のレンズだったので店頭でテストさせてもらいました。
やはりシグマの組み合わせだけあってAF動作は良好!キヤノン機での撮影はしていませんがストレスなくビシビシ合焦します。

動画撮影時のAFも意外に使えるレベル

そして期待していなかった動画撮影時のAFですが、思いの外良好です。
速くはないけど遅くもなくスピード、シーンによっては若干の揺り戻しがあったりしますが不自然には感じなかったので割りと使えるレベルじゃないでしょうか。

α7と合わせてもコスパ・画質共に良レンズ

試写したデータを確認したところ、35mmArtと同じような透明感のある画はシグマっぽい好みの画質です。
何より純正の24-105mmとの価格差が約5万円と、なかなかのお値頃価格。

絶賛欠品中の純正24-105mmが待てない、若しくは高い!と考えている人にはダークホース的なレンズじゃないでしょうか。
ただシグマが本格的にEマウントレンズ開発を発表したタイミングなので、そちらのラインアップが気になるところですがまだまだ先の話。

現状のパフォーマンスでも十分使えるレンズなので、今のところ自分の中ではα7 IIIの標準ズームレンズの第一候補です!

まとめ

SIGMA MC-11

噂通り拍子抜けするほどあっさり動くものですね。
ここ数年のレンズならば問題なく使えるんじゃないでしょうか。
まだまだ選択肢が乏しく価格の高いソニー純正およびツアイスレンズですから、キヤノン・シグマ・タムロンと魅力的なレンズ群が使えるというのは、ユーザーにはとても有り難いアクセサリですね!
キヤノンにとっては脅威だと思いますが…

ただやはり実用範囲はスチルのみ、動画のAFについてはさすがに純正意外に選択肢はないようです。
そうなると動画目的もあって購入したα7 IIIなので純正レンズも欲しくなっちゃいますよね…

当初はMC-11だけで乗り切るつもりだったのですが、まだまだレンズ選びの迷走は続きそうです。

※2018/04/19追記

やはりソニー純正か…と考えていたのですが、SIGMA 24-105で試写してみたところこれが思いの外AFが良く動く!
加えて吐き出す画も好みで動体を撮ることもないので、自分の用途的にはとりあえずシグマで十分かなと考え中です。

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