WOBKEYのキーボードはこれまでRainy75・Rainy75 RT・Crush80とレビューさせていただきました。
75%、80%とレイアウト展開されたので次は65%かな?と思っていましたが、とうとう日本でも発表されました!
それが今回ご紹介する「WOBKEY Zen65」です。
WOBKEY初の65%レイアウトの登場ということで登場を待っていた方、注目していた方の多いモデルではないでしょうか。
有り難いことに株式会社KIBU様からのご提供、クラウドファウンディング開始にあたって先行レビューをさせていただく機会をいただけました。
今回は個人的にも楽しみだったこのキーボード「WOBKEY Zen65」のレビューになります。
目次
外観・付属品・レイアウト
外観
今回ご提供いただいたのはZen65 Ultra。カラーは「Warm Silver」になります。
シルバーという名称ですがピンクゴールドっぽい色合いです。

Zen65はCrush80のバリエーションにあたるのでしょうか。デザイン・意匠共に同じコンセプトと見受けられます。
Crush80と同じくトップカバーが高級感のあるアルマイト加工。
いつもながら美しいボディに仕上がっています。

カーソルキー付近にモデル名の頭文字Zのアイコン。
トップケース表面はCrush80と同様に浅いシボが施されいます。
これにより接触面積を減らしていて、金属筐体ですが冷たさを感じません。
重量は約1.5kg。
Rainy75が約2kgなので、ファンクションキーレスになったことでペットボトル1本分の軽いです。

他のWOBKEYの製品と同様にZen65の背面もこだわりを感じます。
社内のチーム名でしょうか、今回中央のプレートにこれまでなかった「WOB LAB」の文字が刻印されています。

このプレートを外すと2.4GHz無線レシーバーがマグネットで収納されています。
こちらもCrush80と同じですね。
付属品

付属品以下の通り。
・キャリーケース
・予備スイッチ
・ワッシャー
・ガスケット
・キープラー
・USBケーブル
ツール類の他におしゃれなファブリックなケースや消耗品が付属します。
消耗が早そうなシリコン・ゴム系のサプライが付属するのは、カスタマイズを想定したクイックリリース機構搭載機ならではでしょう。
レイアウト
レイアウトは65%サイズ。ファンクションキーレスのキー配置になります。

Rainy75と比較。
ボディ幅・キーレイアウトはそのままファンクションキーを抜いたサイズ。

Crush80との比較。
傾斜角はぴったり同じですね。
75%サイズ以上である左上のチルダ(~)・バッククォート(`)キーがリストラされESCキーに。
ちなみに初期プロファイルではチルダはshift+escキーで入力、バッククォートはfn+escで入力できるようになっています。
またこれまでのWOBKEYのキーボードと同様にVIA対応なので、キーの補完はアプリで自由にカスタマイズも可能。
仕様
内部へ5秒でアクセス!クイックリリース機構
Zen65はCrush80と同じくクイックリリース機構を装備。
トップカバーがラッチで留められているだけなので、ドライバいらずですぐに内部にアクセスできます。

基盤むき出しってやっぱりロマンですよね。
このまま使うのもアリじゃないかな。
スケルトンのトップケースとかあっても面白いんじゃないかとも思います。
Crush80の時も感心しましたが、この機構は発明ですね。
保守パーツによる部分補修やドレスアップパーツも期待でき、何より日頃のお掃除も楽になります。
Crush80では公式オプションでJIS配列の基盤も販売されているので、Zen65でも出てくるかもしれませんね。
真鍮サウンドキャビティ
Zen65のベースには「真鍮サウンドキャビティ」と呼ばれる新構造が採用されています。

打鍵感・サウンドチューニングの目的に今回搭載された約240gの真鍮プレートで、グレードにかかわらず全ラインアップに採用されています。
その効果については打鍵感の項目で記載いたしますが、このキーボードのキャラクターを決定づける大きなファクターになっています。
このサイズで6000mAhバッテリー搭載
内蔵バッテリーはLiteモデルで 3000mAh、Ultraモデルで6000mAh。
バッテリーライフは公式発表でそれぞれ最大22.5日/45日。
このサイズで6000mAhはなかなかの大容量を搭載しています。
WOBKEYおなじみのバッテリースイッチ
WOBKEYではもはや定番。
CTRLキーを外すとバッテリースイッチがあります。

ここが初めてWOBKEYのキーボードを触る人が結構ハマるポイントですね。
Bluetooth/無線接続する場合、このバッテリースイッチをonにする必要があります。
他2機種にあったon/offの表記が何故かなくなっていますが上がonで下がoffです。
購入時にはoffになっているので、とりあえず開封したらスイッチをonにしておきましょう。
打鍵感・打鍵音

今回試用したUltraは「Luna Switch」を採用したモデルになります。

打鍵感
ストンと落ちるリニアなストロークは変わらず、指へのフィードバックがソフトになっています。
Rainy75では底打ち時に硬いエッジの立った感触があるのですが、Zen65では少し角を丸くしたような打鍵感。
同じ構造を持つCrush80に近いですが、個人的にはより好みのフィーリングに仕上がっています。
Rainy75のパキッとしたキャラクターも好きなのですが、Zen65のほうが好み感触で馴染みやすいと感じました。
打鍵音
音質は中音域のマイルド系のコトコト感。
さながらRainy75が外で聞く雨音ならば、Zen65は室内で聞く雨音みたいな感じでしょうか。同じベクトルの音にフィルターをかけたようなサウンドです。
サステインを抑えたタイトで歯切れのよい音という性質は同じ。小気味よい打鍵音なのはさすがのWOBKEYブランドです。
また高音域がカットされているので、これまでのモデルよりは静音性は高いです。
少々重いですがコンパクトになった分可搬性も向上していますので、自宅とオフィスで兼用するのにも向いていると思います。
サウンド・打鍵感を進化させた「真鍮サウンドキャビティ」
結論としては「雨音のような」と形容されるRainy75とコンセプトは同じライン上にありつつ、さらに進化したなという感想です。
もとよりWOBKEYのキーボードは高剛性・高重量なので打鍵時のフィードバックや箱鳴りを十分抑えているのですが、Zen65ではより密度感、モノとしての一体感を感じます。
改めてRainy75・Crush80と打鍵感を比較しましたが、ベクトルは同じだけれどフィーリングはかなり違う印象でした。
そしてそのフィーリングに寄与している最大の要因はやはり「真鍮サウンドキャビティ」の採用でしょう。

心地よいタイトかつウォームな打鍵感は、まさにこの新構造が生み出しているものだと思います。
こういった素材選定などより良いモノづくりを追求する姿勢は、底面に刻印された「WEB LAB」のバッジに象徴されるところ。
「Zen65はこれまでのラインアップを単純にサイズダウンしただけではない」というメーカーの自信と意気込みを感じさせられました。
また今回も簡単ですが動画を作成いたしました。
打鍵音のチェックにでもご参照いただければ幸いです。
VIA対応
前述したようにZen65も他のWOBKEYのキーボードと同様にVIAに対応しています。
JSONファイルのダウンロードとVIAのURLは以下のとおりです。
Support for ZEN 65[WOBKEY公式サイト]
https://www.wobkey.com/pages/support-for-zen-65
VIA.app
https://usevia.app/
65%キーボードの場合キーレイアウトのカスタマイズが必要な方も一定数いそうなので、簡単にですがVIAの設定を記載しておきます。
一応補足としてVIAを使う際は有線またはUSBレシーバーを介した2.4GHz無線接続でないとVIAでキーボードが認識されません。
Bluetooth接続されている場合は接続方法を変更してください。

こちらが通常(レイヤー0)の設定。
通常のキーレイアウト変更の場合は、このレイヤー0で設定します。
Fnと複合キーのレイアウトについては、Fnキーがレイヤー2を選択する設定になっているのでレイヤー2を開きます。

こちらがレイヤー2のデフォルト設定です。
最上段を見るとescキーにバッククオート(‘)が、1から始まる数字キー以降にファンクションキーが設定されているのが分かりますね。
他にもfn+キーにどのようなキーマップが設定されているか分かりますので、カスタマイズしない方も一応確認しておくと良いと思います。
さらにコンパクト・密度感に仕上がったプレミアムキーボード

ということでWOBKEYの新作キーボード「Zen65」をレビューでした。
美しいケース、極上の打鍵感、内部へのクイックリリース機構。加えてサウンドチューニングまでこだわる徹底した設計思想。
65%サイズになったことで密度感が増し、よりプレミアムな仕上がりになったのではないかと思います。
そして何より真鍮素材の採用が打鍵感・打鍵音を大きく変えたと思います。
これまでのWOBKEY製品を触ったことのある方なら「全然違う!」と感じてくれると思います。
もはやWOBKEYのブランドは盤石。オンデマンドな製品をリリースするのだと思っていましたそれは間違い。攻めの姿勢を崩さないメーカーなんだなと感心させられるところです。
さて、これでレイアウトは65%、75%、80%と揃ったので次はロープロファイルでしょうか?
今度はどんなプロダクトになるのか、今から期待してしまいます。
ファンの期待を裏切らない素晴らしいキーボード
Zen65は「WOBKEYの65%キーボードがあればなぁ」と思っていた方の期待を裏切らない仕上がりになっています。
美しいボディ、タイトな打鍵感・打鍵音と間違いなく満足できる製品なので、65%メカニカルキーボードをお探しの方は是非検討してみてはいかがでしょうか。
Zen65は2025/9/26からMakuakeにてクラウドファウンディングが実施されています。
この機会に是非検討してみてはいかがでしょうか。
「WOB第三弾|65%に凝縮された、贅沢な響きと心地よさ「ZEN65」キーボード」Makuake
https://www.makuake.com/project/wobkeyzen65-kibu/
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