マグネットでカンタン交換! K&F Concept「磁気レンズフィルターセット」レビュー(商品提供)

ちょっと気になるマグネット式レンズフィルター

レンズフィルターというと一般的にはスクリュー式です。
しっかり取り付けられる反面割と面倒で、フィルターを持っていっているのに億劫で使わなかったりすることもしばしば。
その上かさばるので持ち出すのも面倒になったりします。

数年前にマンフロットからマグネット式レンズフィルターが発売されました。
従来のスクリュー式ではなく、磁気アタッチメントを取り付けることで各種フィルターがマグネットで脱着できるというシロモノです。
プレスリリースを見た時「いいな!欲しい!」と思ったのですが、想像どおり若干お高めの価格設定。
というかマンフロットってレンズフィルターの実績あったっけ?という疑問もありその時は見送りしてました。

度々売り場を見るたびにモヤモヤしていたのですが、最近当ブログでお馴染みのK&F Concept様から「ウチからマグネット式フィルター発売するよ〜」というお話をいただきました。
「これは使ってみたい!」と是非もなくレビュー提供のお話を受けさせていただくことに。

という訳で今回はK&F Concept様からご提供いただいた「磁気レンズフィルターセット」のご紹介になります。

フィルターセット内容

マグネット式アタッチメントを含めた数種類のフィルターセットになります。
ちなみに今回提供いただいたのは77mmで「SEL24-105G」で使用しました。

  • ・レンズアタッチメント
  • ・プロテクトフィルター(UVカット)
  • ・CPL(偏光)フィルター
  • ・NDフィルター(ND1000)
  • ・収納バッグ

厚さ2mmの薄型フィルター

いたれりつくせり、一通り揃ったセット。
フィルターはどれも薄型設計で、一番薄いNDフィルダーだと約2mmの薄さです。
外観としてはリング周辺の滑り止め加工も繊細。全体的に高級感がり作りの良さが覗えます。

フィルター3種を重ねてもこの厚さ。
いかに薄い設計のフィルターなのかがわかると思います。

丁度よい吸着感のマグネット

取り付けについてはマグネット式なので近づけるとカチッと音を立てて吸着。
磁力についてはほどほどに強くレンズを振っても外れる感じはしません。
取り付け・取り外しが楽なのはもちろんですが、これは想像以上に楽しいですね!

写真撮影に必要十分なオールインパッケージ

また上記の通り一通り揃ったセット製品なので、撮影メインだとプロテクトフィルターを常にセットしつつ旅先の風景撮りにCPLを、たまに水や空を長秒露光したい時にNDをという使い方に十分対応できます。

ただ動画撮影となるとND1000はかなり暗すぎますね。
ND4〜64あたりがあればベターなのですが、ND可変フィルターも含め残念ながら同梱されずラインアップもされていないようです。

フィルターを頻繁に付け替えるシチュエーションは動画撮影のほうが多そうなので、そのあたりの需要はあるんじゃないでしょうか。
またそれらを補完する意味でもフィルター側のアタッチメントが用意されていないはもちょっと残念な点でもあります。

各フィルター・アタッチメント

では各フィルター・アタッチメント単体を詳しく見てみます。

レンズアタッチメント

レンズ先端に取り付けるマグネット吸着するアタッチメント。
マグネットフィルターを使用するにあたって、ベースになるアタッチメントです。

厚みはねじ切りを除くアタッチメント部分で約2mmです。

レンズ取り付けのねじ切りがされた磁気リングで、ガラス面のないリングです。
既に常用するフィルターが付いている、または広角レンズでケラレを出したくない時などに使用します。

プロテクトフィルター(MCUVフィルター)


一般的なプロテクトフィルターで、厚みは約3mm。
こちらもねじ切りがされていて、レンズ側に取り付けてフィルターのベースになるアタッチメントも兼ねています。

またスクリューが切られているのでマグネット式アタッチメントへの取り付けは不可。
レンズへの取り付けはアタッチメントかプロテクトフィルターかの2択になります。

透明度については国産のマルミと比べても違いが分からないくらいのクオリティ。
全く問題なく使用できると思います。

また公式に記載はないですが、静電気対応もされているのかホコリの付着もマルミ他日本メーカー品と比べても特に気にならない程度です。

CPLフィルター

CPLフィルターの調整は普通2枚のフィルターを回転機構で調整する仕組みですが、このセットのフィルターは上の一枚だけで、マグネットで吸着したフィルターをくるくると回す使い方。
金属が擦れ合うので操作性という点では通常のCPLフィルターのほうが良いですが、問題なく使用できます。

厚みは回転機構のない1枚分のフィルターになるので通常の約半分くらいの薄さ。約3mmとなります。

偏光フィルターの効果は全く問題なし。
液晶モニターに向けてテストしてみましたが、効果最大時にきっちりブラックアウトしました。

なおケラレについてですが、公式では16mmでも発生しないと書かれていますがそれはレンズアタッチメント使用時の話で、プロテクトフィルター使用時には24mmでも軽く発生します。
28mm前後まで伸ばせば消える感じですね。

NDフィルター(ND1000)

厚さは約2mm。アタッチメントと同じくらいの極薄フィルダーです。
普段あまり出番のないフィルダーなのでかさばらず、気軽に荷物に追加できるのが良いですね。

ND1000なので、この通り真っ暗です。

以前別のND1000フィルターを使用した時ホコリが付きまくって難儀した経験があるのですが、このフィルターは静電気対策がされているようで、特に気を使わずに使っていても全く問題ありませんでした。

フィルターの効果や写真への影響はもちろんですが、対静電気処理など基本的な機能がしっかりしているのは安心できる点ですね。

マンフロット社製フィルターアタッチメントを使ってみる

先に書いた通り、K&F Conceptではフィルター側のマグネット式アタッチメントは同梱、および単体販売もしていませんが、同じマグネットフィルダーだとマンフロットにはあるんですよね。

ということでないなら用意してしまえと、今回せっかくの機会ですしブログの記事を書くなら人柱になろう、ということでマンフロットのアタッチメントを購入してテストしてみました。

マンフロットのフィルターアダプタも一応使える

結論から言うと、とりあえず取り付けはできました。

ただアタッチメントリングにセットすると内径サイズの差と磁力の弱さからか吸着力が弱く、実用的ではありません。
プロテクトフィルターへのセットだと磁力が強いのかそれなりに吸着するので、こちらなら激しく振り回さなければ外れる心配はなさそう。

プロテクトフィルターと使用する前提なら悪くないマッチングかと思います。
価格もフィルターアタッチメントなら1,500円前後と比較的安価なので、他のフィルターもマグネット式で使いたいならオススメできます。

フィルター交換が劇的に楽になるマグネットフィルター

外に持ち出して使ってみた感想としては、分かってはいましたが想像以上に便利!
スクリュー式だと付け替えに時間がかかるのはもちろん、工作精度の低いものだとねじ切りが噛み合わなくてイライラしてしまうところ、取り出してサッとセットできます。

あとスクリュー部分をカットできるため薄型なのも地味にポイントで、収納バッグ1つに複数フィルターがコンパクトに収まるのでフィールドワークでも気軽に持ち出せます。

欲を言うならやはりフィルターのラインアップですね。
動画でよく使われる濃度の低いNDか、可変NDフィルターがあれば尚良しといったところ。
とりあえずマンフロットのフィルターも使えそうなので、アタッチメントかそちらのフィルターで対応していこうかなと思います。

フィルターセットということもあり中国メーカー製品としてはややお高い価格設定ですが、これは価格に見合う製品だと思いますので、気になった方は是非検討してみてください!

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