オシャレで普段遣いもOKなカメラバッグ K&F Concept「KF13.044V6」レビュー(商品提供)

皆さん、カメラバッグはどんなものを使っていますか?
自分は主に普段遣いバックパックにインナーケースを入れています。
(一応Peak Designのスリング10Lは持っているのですが、通勤用に丁度よいのでカメラバッグとしては使っていないんですよね……)

とうのも持ち歩くのはカメラ+レンズ2本くらいなのでサイズ的に十分なのもありますが、カメラ以外の荷物や出先での買い物なんかを考えると専用のカメラバッグだと使いづらいというのが一点。
あとは、以前はカメラバックといえば真っ黒でゴツいハードな仕様のものばかりでとっつきにくかったという理由もあります。

もちろんPeakDesignあたりを選べば機能面・デザイン面も満足の行くラインアップはありますが、いかんせん高いのでおいそれと手が出せる代物ではありません。

今回ご紹介するのは、度々お世話になっているK&F Concept様のオシャレなカメラバッグ「KF13.044V6」です。
尚、今回も製品提供レビューとなります。

キャンバス地のオシャレなデザイン

まず目にとまるのがこのデザイン!
カメラバッグらしからぬ気の利いたデザインです。
キャンパス地に合皮のあしらい、ベルトや金具も風合いも良くデイバッグ然とした雰囲気が良い。
無骨で機能美を追求したハードなバッグも良いですが、周りから浮いてしまうのが気になるんですよね。

ミリタリー感溢れるカラーリングとデザイン

カラーはアーミーグリーン。
軍物を意識したカラーリングもまた素材感と良く合っていて、普段遣いにもアウトドアにも違和感ない色合いです。



グルっと1周回ってみるとこんな感じ。
色の名前の通り、ミリタリー感をふんだんにあしらったコンセプチュアルなデザインのバッグに仕上がっています。

低価格帯なのにスムーズなジッパー

廉価のバッグで一番気になるジッパーですが、変な引っ掛かりもなくいたってスムーズに開閉可能。
価格が価格なので正直この点は期待していなかったのですが、これは中々良い出来です。
力を入れなくてもスルスルと動くジッパーに「おおっ」とちょっと感動しました。

見た目だけでなく大事な機能面で手を抜かないのは、作り手の誠意を感じさせられますね。

17Lと大容量でフリースペースにもできる

内寸が42 x 27 x 15cmでおおよそ17Lとなり、大容量の部類に入るサイズ感。
脱着式の仕切りフレームで部屋の割合を自由に可変できる、Peak Designのエブリディバッグ似た構造になっています。
仕切りを全て外せば大きなバックパックとしても使えるので、カメラバッグとしてだけでなく日常使いとしても重宝するでしょう。

サイドから引き出し式のインナーバッグ

カメラ収納部は下段にインナーバッグ形状になっているのもこのバッグの特徴。
上下の2層に部屋が仕切られていて、下の層にインナーバッグを収納します。
インナーをバッグインバッグで入れていると、いちいち荷物を引っ掻き回さないとならないので、この機構は非常に便利ですね!

インナー内の仕切り板は1枚で2部屋。サイズも一般的なインナーバックでレンズ付きカメラと2本目のレンズが収納できます。
フェルト地の柔らかい素材ですが、中には硬いウレタンのようなフレームが入っているので型崩れの心配もなし。

サイドドアは2辺にジッパーがついているので、ワンアクションで開閉可能。
他のジッパー同様、こちらもスムーズに動きます。

またドアの裏面にはメディアとバッテリーを収納できる小物スペースになっています。

アクセサリ・日用品・買い物に便利な上部スペース

仕切り板の上半分はフリースペース。
ほぼ2分割された広いエリアなのでブロアーやレンズクリーナー、フィルターやレリーズなどアクセサリはふんだんに収納できます。
あとは日用品の収納や出先での買い物など、カメラと一緒に入れたくないものなど入れるのに重宝するスペースですね。

ただ、こちらには仕切りが用意されておらず、小物をホイホイ放り込んでると中でガタガタしてしまい若干使いずらいところが南殿ではあります。

そんな時は小さなインバーバッグを用意すれば収まりも良くなり、なんなら+2本のレンズもいけます!
ちょっと高くなっても良いから上部スペース用の仕切りかインナーがあると嬉しいですね。

サイドに三脚固定もできる

カメラバッグで定番の三脚ホルダーもあります。
トラベル三脚がしっかり収まるサイズです。
固定具が布製のベルトと金具なのでナイロンとアジャストベルトほどフィットはしませんが、十分保持されているので移動中に落ちるということはないでしょう。

そして、ちょっと感心したのがポケット部分。
記事の執筆のためよくよく観察していて気がついたのですが、生地に折り込みの細工があってストレッチベルトが縫われています。
バッグのデザイン性を損ねず、且つ出来る限り三脚を選ばないようにした工夫ですね。

普通に考えれば少し余裕をもたせた生地をただ縫い付けて済ませるところを、シルエットを考慮してこのような仕様にしたんでしょう。
1円でもコストを下げるべき低価格帯のバッグなのにこのデザイナー、ホントに良く考えています。

ノートPC収納スペースも用意

背中にはノートパソコン用の収納を装備。
13インチなら余裕。15インチもギリギリ収まりそうなサイズです。

低価格なのにデザイン性・機能面でよくぞここまでまとめた!と称賛できるカメラバッグ

正直レビューのご提案をいただいたとき失礼ながら「廉価なカメラバッグなんてどれも同じだろう」とあまり期待していなかったのですが、いやはやよく出来たバッグですよこれ。

普段遣いに違和感のないデザインだけど中身は本気撮りのフル装備が十分収まるちゃんとしたカメラバッグ。
真っ黒でゴツい所謂カメラバッグを敬遠しつつ機能面で妥協できない方にマッチする良製品じゃないでしょうか。

垣間見える「こだわりとコストの落とし所」の妙

ここからは少し余談。
お分かりの通り他社メーカーから踏襲している箇所が多分にあり、正直機能面・収納性について特筆すべき点はないかもしれません。
逆に言えば消費者に受け入れられている定番の機能を備えていてるということである、使いやすいバッグになっているということでもあります。
他社にも言えることですが、こうしてベンチマークとなる製品からスタンダードが形成されていくのでしょう。

そしてそのスタンダードをどう昇華するか、というのがメーカーの課題であると思います。
そして日常使いのバッグとして落とし込んだこの製品も一つの回答でもあるのかなと。
そういう意味で、ただ模倣するだけでなくデザイン性だけ目新しさやジッパーの質、サイドポケットの工夫などこだわりが垣間見えるのは作り手の真摯さを感じます。

とは言え1万円を割る低価格帯の製品、合皮箇所のヨレや些細な縫製の仕上げの甘さなど若干コストを匂わせる点があるのも確かです。
それを差し引いても、作りての情熱が垣間見える良く出来たプロダクトだと感じました。

三脚のレビュー時にも書きましたが、もう少しクオリティを追求したハイブランド化した製品群も見てみたいものだと改めて感じた次第です。

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