マイクロフォーサーズで愉しむオールドレンズ。K&F Conceptマウントアダプターレビュー(商品提供)

最近ハマりだしたオールドレンズ。
現代のレンズのように便利でも万能でもない。でもそこが、趣味は不便なのが逆に面白かったりするものです。

まだレンズの味を語れるほど知識も腕もないですがメーカ毎レンズ毎に個性があって、それを発見したときの喜び。無数にあるレンズの中からお気に入りを見つける愉しみもオールドレンズ遊びが楽しい所以です。

レンズも温故知新。オールドレンズを調べていくとその歴史を知ることと同義で、現代レンズに繋がるバックストーリーや当時の思惑や時代的背景から派生した物語など、知れば知るほど面白いオールドレンズの世界。
人間古くなるとそういった物語に惹かれ、古いものに愛着が湧くものなのかもしれません。

さて今回の本題ですが、メインで使用しているカメラがフルサイズのα7IIIになるのですが、せっかくオールドレンズで遊ぶならサブのマイクロフォーサーズ機でも使ってみようか、ということでM4/3用のマウントアダプタも導入しました。

アダプタは最近お世話になっているK&F Concept様からご提供いただきました、提供品レビューとなります。


K&F Conceptマウントアダプター「LM-M4/3」

K&F Conceptマウントアダプター「LM-M4/3」

前回techart用に揃えたものと同じK&F Concept製。
レンズ側・マウント側共にしっかりした造りでガタつきもなく、安価でシンプルな造りです。
がさすがマウントアダプターの定番と呼ばれるだけはありますね。
同社のマウントアダプターは全部で6個所持していますが、どれも問題なく使用できています。

K&F Conceptマウントアダプター「LM-M4/3」

今回提供いただいたのはライカMマウントレンズをM4/3に変換するマウントアダプター。
これまでα7III用に購入したアダプターは各レンズマウントをMマウントに変換するアダプター群なので、これらを重ねて使用します。

2段重ねで若干かさばる気はしますが、Mマウント基準で諸々揃えるとボディ毎に使い回せるのでオールドレンズを使い回すには良いかも。

マイクロフォーサーズでオールドレンズを使う

今回使用するボディはパナソニックのGX7 markIIです。

マイクロフォーサーズとオールドレンズ

各社フルサイズミラーレス機が出揃っている現状マイクロフォーサーズ機でオールドレンズ遊びをするのはいかがながものか、と思っていたのですがこれがなかなか面白い。
特性を理解した上で被写体を選べばむしろフルサイズよりも使いやすいケースもあったりします。

焦点距離が倍になる

35mm版のレンズをマイクロフォーサーズで使う上で一番のデメリットは焦点距離でしょう。
殊更オールドレンズともなるとどうしても50mmを手にする機会が多く、これらが換算100mmになってしまうのはなかなかに不便ではあります。
ただ裏を返せば最短撮影距離が60cmや1mと長いオールドレンズでフルサイズの倍寄れることになるので、花など被写体によってはメリットになり得るポイントでもあります。


とは言えやっぱり100mm相当はいささか長いので広角レンズが欲しいところ。
28mmや35mmくらいのレンズなら標準〜ポートレートレンズくらいにはなるので、マイクロフォーサーズで使うなら広角が欲しいですね。

ちなみに上の写真で装着しているのは「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」です。
4,000円くらいで購入しました。

被写体深度が深くなるが、マニュアルフォーカスには有利

これもマイクロフォーサーズシステム自体が抱えるデメリットになりますが、被写体深度が深くなります。
被写体深度が深くなるということはボケにくくなる、F値が低いレンズ特有のフワッとした効果が得にくくなることなります。
この点も物理的に致し方ない点ではあるのですが、これもオールレンズについてはメリットにもなります。

というのも、一部の例外(TECHART LM-EA7)を除きオールドレンズは基本的にマニュアルフォーカスでピント合わせするのですが、フルサイズで明るいレンズのピント合わせをしようとすると、その被写体深度の浅さから非常に難易度が高くなります。
筆者はα7IIIでゼブラ表示するMFアシストを使ってマニュアルフォーカスしてみましたがピンボケ写真を量産する結果となりました。

それがマイクロフォーサーズだとマニュアルフォーカスの歩留まりが格段に上がりました。
α7IIIではMFアシスト→拡大表示で何とか合わせられたフォーカスが、GX7 mark IIではゼブラ表示だけで結構ピントが合ってくれます。
さすがに花など近接撮影では拡大表示で追い込まないと粗が見られますが、スナップなら気軽に撮影できます。

ボディ側手ブレ補正が簡単に設定できる

これはボディ手ブレ補正付きのパナソニック機だけかも知れませんが、今回使用したGX7 markIIに電子接点のないレンズを装着して電源を入れると焦点距離の設定画面が表示されます。
5mm単位になるので58mmとか細かい設定はできませんが、カメラ側で焦点距離を設定すると長さに合わせた手ブレ補正が使えます。

ミラーレスカメラの先駆けとして長らくオールドレンズ用途で使われてきたという背景から、ユーザーに寄せたこういう機能はパナソニックらしい、とても有り難い機能ですね。

マイクロフォーサーズだって愉しい、オールドレンズ生活

ソニーのα7シリーズの登場から、オールドレンズ用カメラとしてすっかり独壇場を奪われたマイクロフォーサーズですが、焦点距離のデメリットは拭えないもののいざ撮ってみると存外に使いやすなと思いました。

小柄な機体が小さなオールドレンズに丁度よく、GX7シリーズのレンジファインダー機のようなルックスがマッチしてカッコよい。
実用面では近距離撮影とマニュアルフォーカスの有利だったりと、小さいセンサーのカメラの優位性もあります。

メインとしては使い所を選びますが、適材適所で使い分ければコンパクトなシステムとして愉しいオールドレンズ遊びができるでしょう!

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