低価格で俯瞰撮影ができる三脚!K&F Concept SA254T1レビュー(商品提供)

カメラ・ガジェット系のブログで切り離せないのが物撮り。
ライティングなんかも素人ながらあれこれ考えるのですが、アングルもなかなか悩みのタネでもあったりします。
なかでも普通の三脚では困難なのが上から垂直に見下ろす俯瞰撮影で、手持ちでもできなくはないのですが安定しないんですよね。
以前購入したエーデルクローンのWINGで撮影したりもするんですが、いかんせん重量があるので軽量な三脚では重心が高くなってしまいこれまた安定しません。

俯瞰撮影できる三脚と言われて真っ先に思いつくのがマンフロットなのですが、安くても3万円台とこれがなかなかに高価なシロモノ。
でももっと安くて同様の機能の付いた三脚が他メーカーでもあるんですよ!

ということでK&F Concept様からご提供いただいたのが、俯瞰撮影機能の付いて低価格な三脚「SA254T1」です。
今回はこちらの製品レビューになります。


独特な素材感のポール

このモデルの素材はアルミ合金なのだけれど通常の塗装された感じではなく、横方向に繊維を折ったようなパターンが入っています。
こういう塗装なのか、それとも素材自体の質感なのかは分からないけどちょっと高級感を感じます。
また表面に凹凸があるせいか通常のアルミ製の脚と握り比べてみるとひんやり感が違い、カーボンを触っているような感触です。

サイズは同社S210と比べるとこんな感じ。折りたたみ時でも50cm強なのでやや大柄です。
パイプ系は25mmで3段なので剛性感と安定性は申し分ないですね。

固定方式はナットロック式

前回提供いただいた三脚はロックレバー式だったのですが、総じてレバー式は固くて指に負担がかかるのでやっぱりナットロック式のほうが良いですね。
必要な段数だけ一気に回せば伸ばせるのは楽です。

ここで気になったのはポールの伸びが若干渋いこと。
センターポールも同様ですが、この三脚のポールは総じてちょっとキツめで可動時に引っかかりがあります。
脚部のノブを全部開放すると上から2段目までは自重でスルスルと伸び切るのですが、最後の1段が途中で止まってしまうのはちょっと惜しいかな。
まぁ使っているうちにあたりがついてきてスムーズに動くようになるかも知れません。

開脚部のロック機構

実は今回の三脚で一番気がかりだったのがココ。
前回のコンパクト三脚ではスプリングの張力の問題か段を刻んでいる素材強度の問題かで、開脚時に滑って固定が甘くなる状況になってしまいました。

今回のモデルも基本的に原理は同じですが、ストッパーがカギ状になっていて段の接地面が広くなり、また深く噛むような形状になっています。
何度か開閉させたり荷重を掛けてみましたがしっかり固定できているので問題なさそうですね。

あとポールのジョイント部分に1/4インチのネジ穴があり、別途アームを用意すればLEDライトやモニターなんかを取り付け可能。
物撮りにこういった心遣いは嬉しい点です。

可動式センターポール

そしてこの三脚のセールスポイントでもある可動式のセンターポールです。
マンフロットの三脚で初めて搭載されて話題になった、センターポールが90度折れることで俯瞰撮影ができる機能です。
正直最初はマンフロットの模倣かな、と思っていたのですが実際に使ってみるとなかなか面白いギミックで可動を実現しているのが分かります。

コック式ダイヤルでセンターポールが開放されて、ダイヤルでポールのパンを調整できる仕組み。
マンフロットがセンターポール全体を可動させているのに対し、こちらはインナーポールをせり出して可動させているので、センターポールを伸ばしてより高い位置からの俯瞰撮影も可能です。

あと地味なポイントですがセンターポール付け根の回転式ロック、これは良い機構ですね。
蛇口のような形状なので力が入れやすく、開放もロックも非常に簡単です。
またポールが円柱形なのでロックの甘さを懸念していましたが、雲台をグリグリしても動かないくらいしっかい固定できています。
安物だ模倣品だと揶揄される中国メーカー品ですが、こういうキラリと光るアイディアを発見すると最近の中国メーカーも考えているなと感心させられますね。

自由雲台

前回レビューしたコンパクト三脚に付属していたものと、見た目は色が違う以外ほとんど同じですがグレードが高いモデルだからかボールの開放加減での動きの緩急と、パンのグリスの粘りが一段良くなっています。
ボール開放ノブを45度回したところででもいくらか踏ん張ってくれるので、標準ズームレンズくらいならばハンドリングはまずまずといったところ。

ただ1万円台の三脚と考えると価格相応感というか、もう少し頑張って欲しかったですかね。
大事なカメラを直接取り付けるパーツであり、ユーザーが一番触る部分でもあるのでもう少し安心感、操作感、質感をアップできればメーカーの評価がグッと上がると思います。

物撮り用三脚としてベターな選択

可動部の渋さや自由雲台など、若干価格なりという点は見受けられますが、概ね満足のいく三脚だと思います。       

さすがに質感・高級感などは有名メーカー製品とは一歩も二歩も及ばない点はありますが、三脚という役割においては十分機能する製品。
剛性もしっかり担保し、何より俯瞰撮影もできる多機能な三脚が1万円台中盤ですから、十分コストに見合う製品じゃないでしょうか。

三脚選びの際、自分はどうしても持ち歩くことも考慮してコンパクトなも、軽いものを選びがちなのですが、そうなるとどうしても安定性が犠牲になるんですよね。
その点この三脚はレギュラーサイズなので脚も太く、アルミ合金でほどほどに重いのでとても安定します。
加えて俯瞰撮影もできるのですから、物撮りにはもってこいなんですよね。

自分のようにメインは軽量コンパクトなトラベル三脚を持っているが、もう一本大きくて安定した、ついでに俯瞰撮影もできる三脚が欲しいという方には悪くない選択肢だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA