さて、製品レビューした「VILTROX Mount Adapter E-Z」ですが、ファームアップでトラブルに見舞われました。
ある意味ここからが今回の製品レビューの本題だったりします。
前記事に製品レビューと手持ちレンズの動作確認などしておりますので、製品にご興味のある方はこちらをご参照ください。
結論から言うと、関係者の方のサポートもあり現在無事に正常動作しています。
ということで、今回は同マウントアダプターのファームアップにまつわるトラブルの顛末になります。
ファームアップ手順
さて今回ファームアップについてですが、手順については説明書に書いてあるもののトラブルシューティングについては調べても全然ヒットしませんでした。
比較的新しい製品であることとニッチな用途であること、あとはファームアップする人があまりいないからなの調べてもかなかなか情報が出てきません。
なのでまずファームアップの手順から説明して、私がつまずいた点を挙げていきます。
1.公式からファームウェアをダウンロード
公式サイトで頒布されてるファイルをダウンロードします。
E-Z Mount Adapter
E-Z Mount Adapterhttps://viltrox.com/pages/e-z?srsltid=AfmBOooT-rd4BmA4TjyuhzR3-hNfbjxoHAK_9fpU1q8CFGIqKJswi9i9
展開すると入っている「.bin」ファイルがファームアップデータになります。
2.付属のUSBケーブルでアダプタを接続
PCに接続すると「E-Z」という名前のストレージとして認識されます。
3.「.bin」ファイルをストレージにコピー
{バージョン名}.binファイルを「E-Z」ストレージにコピーします。
V3.00とV3.01など2つ入ってますが、両方入れておけば問題なさそうです。
4.自動的にストレージが再認識されたら完了
コピーが完了するとストレージが取り出されて、再度認識されます。
これでファームアップは完了です。
ファームアップの注意点
ではファームアップにあたっての注意点と今回私がハマったポイントを列挙します。
注意点1:アダプターの接続が接点むき出しでゆるゆる
まず注意すべきが、アダプタとUSBケーブルの接点がおそろしく頼りないこと。
このアダプタはコネクタが存在せず、むき出しの基盤の穴にピンを差し込むスタイルなんです。

正直最初に見た時「いやいや、こんなはずないだろ」と思いました。
どっかにUSB差込口があるだろうと全体を見回しましたが、ここに差し込むのが正解です。


説明書にもここに刺せと書いてあるにもかかわらず別にコネクタを探したのは、穴に対してピンが細くゆるゆるなんです。
ケーブルのたわみで接触が外れると当然PCから認識されなくなります。
なのでアップロード時は写真のように傾けて端子から抜けないようにしておくか、手で押さえておく必要があります。
ファイルサイズも小さいので転送時間は数秒なので気をつけていれば問題ないとは思いますが、アップロードにはとても神経をつかいますね…
アダプタのサイズやコスト面のハードルがあったのかも知れませんがマグネットコネクタを用意するか、せめてピンがしっかり刺さるサイズにしてほしかったです。
注意点2:Macではストレージを認識しない(と思われる)
次にこれは公式にもマニュアルにもおそらく記載はないのですが、Macではストレージを認識しません。
最初M2のMac miniに接続していたのですが、接点が不安定なのもあり何度もトライしていたのですが一向に認識されず途方に暮れました。
その後もしやと思いサブのwindows機に繋いだらあっさり認識。
個体差とかたまたま接触が悪かったとかそういう可能性を否定することもできませんが、少なくともこちらで十数回施行して一度も認識されなかったのでMacに対応していない可能性が高いです。
メーカー側で認識している問題ならば、そのあたりの注釈も欲しいところです。
注意点3:ハードウェアのバージョンによってファームが違う(かもしれない)
上記2点のハードルをクリアしてようやくファームアップだ!と作業したところ…アダプタが認識されなくなりました。
ちなみにバージョンは2026年6月上旬の執筆段階で最新版としてアップされているv3.0。
購入して1日立たずに文鎮に…
とりあえずサポートにメールを送り、あわせてひょっとしたら誰かがコメントで助けてくれかもと期待してXにつぶやいたところ、なんとVILTROXの関係者の方がコメントを拾って連絡をいただけました。
詳細は省きますがXで関係者の方に相談して状況を確認、その結論からサポートからβ版のファームの提供をしていただいて無事復活!
ちなみにXへのコメントは当日、サポートのメールは翌日届きました。
一般ユーザーへのサポートなんて数日待たされるだろうと期待していなかったのでVILTROXのサポートはとても良心的ですね。
トラブルのない製品・サービスを提供されるのが一番ではあるのですが、素早いサポートというのは評価できます。
詳しく聞くところまでは至っていませんが、その時のやりとりを踏まえて2025年6月現在のファームウェア状況の考察です。
「E-Z V3.00/V3.01」には問題がある(らしい)
ニッチな製品なので情報ソースは非常に少ないですが、その関係者の方のお話と海外のBBSの書き込みを見る限りどうやらファームウェアv3.0に問題があるようです。
どういった問題かまでは分かりませんがv3.0でも動いているという書き込みもあったので、一部機種への互換性の問題ではないかと考えています。
ハードウェアのバージョンの違い
関係者の方に相談した際「基盤に印字されているVERは5.0か6.0か?」という確認がありました。
どうやら流通している製品は2種類のバージョンがあるようです。
そしてファームウェアもそれぞれ基盤のバージョンで適合が違うようです。

ちなみに自分は2025年5月末にAli Expressから到着したものでVER6.0でした。
ファームウェア「E-Z_V4.0(hardwave6.0)」で復活
上記のようなやりとりでサポートからファームウェア「E-Z_V4.0(hardwave6.0)」を提供してもらい復活しました。
おそらくまだ検証中のベータになると思うので公開されていませんが、同様の症状で認識されない方がいましたらハードウェアのバージョンを確認してサポートに問い合わせてみると良いと思います。
Mount Adapter E-Zファームアップは慎重に

ということで「VILTROX Mount Adapter E-Z」のファームアップにまつわる顛末と注意点でした。
そもそもカメラにしてもファームアップは自己責任の範疇になるので、壊れても泣かない覚悟はしておきましょう。
使用上問題なければ積極的にトラブルを抱え込むようなことはしないほうが良いですよね。
今回不幸中の幸いだったのは、VILTROXのサポート対応が丁寧でスピーディだったことですね。
特にX経由でコメントをいただいた関係者からは日本語で丁寧なやりとりをしていただけたのがとても助かりました。
手厚いサポートがあるとやはり安心して購入できるというもの。
今回VILTROX製品は初めて購入しましたが、気になるレンズもあるのでこれからチェックしてみたいと思います。
ありがとうVILTROX!
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