パナのコンパクトフラッグシップ!「Lumix GX7 mark2」9年使用レビュー

これまで色々カメラを買い替えてきましたが、ずっと処分せずに残してきたPanasonic GX7 mark II。発売日が2016年5月18日となっているので、今年はGX7 MK2発売10周年のアニバーサリーイヤーだったんですね。
また後継機のmarkIIIがその2年後の2018年発売なので、パナソニックはマイクロフォーサーズの同カテゴリは8年間不在ということになります。

もうGX7系は出ないだろうという雰囲気の中、11月のパナソニックの新製品発表でコンパクトMFTの発表もあるのではないかという噂が出てきました。長らく愛好家からはこのポジションのカメラは期待されていましたし、ありえなくはない話だと思います。
とは言えこれまでも噂されて肩すかしを食らっているんですけど …

単純にユーザーの支持=売れるとはならないと思うので難しいのかも知れませんが、是非このラインの復活を期待したいところです。

マイクロフォーサーズ関連で言えば、OM SYSTEMのPENが絶好調すぎて軽く炎上しちゃってますね。
今から予約しても来年春の受け取りだとう話が出てきたと思えば、今度は初回予約文の数を揃えるために発売延期だそうで、どうやら予約開始1,2日で初回生産分を超えてしまったようです。
企業体力的に生産数を確保できなかったというのもあるでしょうが、そもそも昨今マイクロフォーサーズがこんなに売れるとは、売る側も買う側も想定していなかったのではないかと思います。

それはなくとも、最近マイクロフォーサーズ関連のYOUTUBEやブログをよく見かけるようになった気がしていて、当ブログでも関連記事のアクセス数が浮上してきたりしています。
もしかしたらここにきてマイクロフォーサーズが再評価の流れが来ているのではないか、という感じがしています。

そんなことに刺激されて当ブログでも久しぶりにPanasonic GX7 mark IIを引っ張り出してみたので、使用9年レビューでも書いてみようかとなりました。

ちなみに1年目のレビューはこちらにあります。

外観・スペック

先に書いた通りPanasonic GX7マーク2は2016年発売と10年前のモデルです。
コンパクトで天面がフラットなデザインは今見てもやっぱり格好良いですね。流行り廃りのないとても良くできたプロダクトデザインだと感じます。

こんなにコンパクトでファインダーとフラッシュまで搭載しているのはパナソニックのGF/GXシリーズくらいしかないのではないでしょうか。
OM PENがあれだけ好評なのもやはりファインダー搭載というのが大きいと思います。

ちなみに少し前にグリップ付きフットプレートを付けました。
個人的に信頼しているJJCで作りも良いのでオススメです。

スペック

フォーマットはm4/3で画素数は1600万画素。
エントリーでも2000万画素の時代なのでちょっと少ない感じはします。

アスペクト比はフォーサーズ規格なのでデフォルトは4:3。
他フォーマットが3:2なのと、ブラウン管世代のアスペクト比なので以前はちょっと古いイメージでしたが、最近はインスタ等SNSで正方形に近い比率が好まれているようなのでむしろ使いやすいサイズかも知れません。
ちなみに3:2にするとトリミングされて約1400万画素になります。

センサーは表面照射のLive MOSセンサー。
またカラーサイエンスの見直しをされたのがG9 PROからという話で、色処理も現行のLUMIXとは違います。

GX7 mark IIの良いところ

現代でも廃れないデザイン

まず何と言ってもデザインとサイズが最高です。
家電屋のカメラということで軽視されがち(だった)けれど、それを払拭してあまりある無骨で密度感のある素晴らしいデザインです。
また地味ですが、ホットシューと三脚穴がレンズの軸線上にあるのもこだわりを感じる点でしょう。

小型なのにファインダー搭載

小型APS-C/フルサイズでは省略されてしまいがちですが、マウント系が小さい故に搭載にあたって設計がしやすかったというのもあるのでしょう。このコンパクトさでファインダーを搭載しています。

決して見やすいとは言えないですが、構図とおおまかなピント確認くらいなら実用範囲内。
スチル機にはやっぱり欲しい装備です。

ポップアップフラッシュ搭載

加えてバネでポップアップするフラッシュを搭載しているのも見逃せない点です。
この時期はストロボ内蔵のカメラってそこそこあった気がしますが、最近はほぼ非搭載になってしまいましたね。

また当時のルミックスユーザーなら知っている方も多いと思いますが、ちょっとした裏技でバネ板を指で倒すと天井バウンスも可能なんです。

そこまで設計者が考えていたか分かりませんが、ちょっとした物撮りならこれだけでいけちゃうので結構便利です。

チルト液晶

液晶はバリアングルが無難なのは分かるのですが、やっぱりスチルメインだとチルトのほうが便利なんですよね。
仮にマークIVが出るとしたらやっぱりバリアングルになっちゃうのかな…スチル派としてはチルトの機種も残して欲しいところです。

SSWF(スーパーソニックウェーブフィルター)搭載

GX7 MarkIIにはセンサーダスト対策でSSWFを搭載しています。
非常に強力なゴミ除去機能で、よほどのことがない限りセンサーに付着したゴミを除去してくれる頼もしい機能です。

当時、強力な手振れ補正とSSWFはマイクロフォーサーズ陣営の2大看板と言って良い機能でした。しかし権利の問題か最近のパナ機で搭載はされなくなってしまったようです。

その間にカメラ事業のオリンパスが消えたり、パナソニックがフルサイズに注力しだしたりと色々あったのだと思いますが、2社の足並みが揃わなくなった感じがしてとても残念なことです。

GX7 mark IIの悪いところ

画素数が物足りない

1600万画素でも大きな不満はないですが、それでも物足りなさは感じます。
ただデータ上は4592x3448pxあるので4Kモニター全画面より大きいサイズなので、実は等倍鑑賞していても小さいと感じることはあまりないと思います。

それでも「せめて2000万画素は…」となるとGX7 mark IIIかGX8という選択肢になるでしょう。

高感度耐性が弱い

10年前のフォーサーズセンサーなので高感度耐性は当然弱いです。
常用はISO800が限界でしょう。

ただ今はアプリ側のノイズ除去が優れているので、RAW現像の後処理が前提ならば大きなデメリットにはならないかと思います。

AFに少々難あり

AFの弱さは明確にウィークポイントですね。
昨今のカメラはAF性能、特にC-AFの性能向上が著しいのでそれと比べると非常に良くないです。

もとよりS5II以前のパナソニック機はコントラストAFなので動体に不向きというハンディキャップもあります。
無理せず素直にAF-Sのターゲット指定で撮影するのが良いでしょう。

操作系が窮屈

小型なので背面のボタン類は小さく薄く、爪先で押すような操作になります。
なのでマニュアル撮影には不向きではあります。
まぁ小型機なのでA/Pモード気軽にスナップするカメラと割り切るほうが楽しいでしょう。

ただこの時期のパナ機は面白いUIがあって、A/S/Pモード限定ですが後ダイヤルを押すと露出補正ダイヤルに切り替えられます。
誰が言ったか通称「クルポンダイヤル」。確かフジでも同機構を搭載した機種がありましたが、面白いアイディアだと思います。

他にもダイヤル切り替えボタンの割り当てもできるので、カスタマイズ次第でいくらかリカバーできる余地はあります。

少し中古相場が高い

長らく不在の小型ハイエンドという希少性の現れなのでしょう。GM5ほどではないですが中古相場で45,000円前後と、10年前のマイクロフォーサーズにしては意外と高い感じがします。
ただこのカメラの価値が2万とか3万か?と言われればそんなこともないと思うので相応な相場かも知れません。

ちなみに10年前のパナソニックは店頭価格の値崩れが激しく、販売から1年後には店頭価格45,000円と半額くらいになっていました。
つまり9年前と価格が変わっていないわけです…不思議ですね。

画作り

確かG9 PROあたりからカラーサイエンスの見直しがされたということなので、今のlumixとは少し違った色が楽しめるのも特徴です。

こってりとした色乗り

色はこってりと乗る傾向があるかと思います。
特にLumixレンズと組み合わせると原色が強くスチルらしい色味で気持ち良いです。

露出高めでも色乗りが良いので、少しハイキー気味に撮るのも楽しいですね。

コントラストは強め

マイクロフォーサーズはセンサーサイズの特性上、GX7 Mark2もコントラストが強く輪郭が太めの傾向ですがLUMIXのレンズ、特にライカ銘のレンズはOMレンズと比べて若干ソフトな描写と感じます。

ちなみにスモールフォーマット機で線の太さが気になるなら、Pure Rawで処理するといい感じにしてくれるのでオススメです。

作例

古いRAWデータはどこかに行ってしまい最近のものになりますが、いくつか作例を貼っておきます。

まとめ&雑感

10年経っても色褪せない名機

久しぶりにGX7 markIIだけで持ち出して撮影してきましたが、思った以上に良かったです。
パンケーキレンズと組み合わせればもはやコンデジというサイズ感で、その上写りもとても良い。
10年経っても色褪せない魅力的なカメラだと感じました。

あと改めてLUMIX G 20mm F1.7は良いレンズだなぁと感じました。
パナライカ15mm F1.7も持っているのですが、20mmのほうが開放の周辺減光とか逆光に弱いなど隙が多く、それがオールドレンズっぽい味になって良いんですよね。
ディスコンになってしまったのが本当に惜しいです。

マイクロフォーサーズが再評価されている理由

最後に現在のマイクロフォーサーズについての雑感です。

冒頭に書きましたが、最近はOM PENが話題になったり、マイクロフォーサーズ関連を発信している動画やブログが増えている感じがします。
単純に自分のレコメンド表示で増えたように見えているだけかも知れませんが、当ブログでもm4/3関連の記事が時々浮上してくることもあったりと、実はここにきてマイクロフォーサーズの価値が再評価されてきているのではないか、と考えています。
そうだと仮定してその理由を考えてみました。

まず1つはコンパクトなカメラが市場でニーズが強くなっていること。
ソニーではα7CIIがロングセラーになっているようですし、APS-Cではフジも人気があるようです。
先日ニコンからZ5IIcが発売されたのもその流れなのでしょう(ファインダーレスでがっかりでしたが)

次にスモールフォーマットの画質が良くなっていること。
旧フォーサーズ〜マイクロフォーサーズ初期あたりまでは、正直フルサイズとの比較では厳しいものがありましが。
ただ現時点においてはその差は縮まりつつあり、アマチュアレベルで「これくらいの結果でいいか」というハードルは、マイクロフォーサーズでも超えられてきていると思います。
であれば自然とボディ・レンズが小さく、少しお財布に優しいマイクロフォーサーズが選択肢に入ってくるの自然の流れというものです。

加えてDJI OSMO Pocketなど1インチセンサーのアクションカムの画質が評価されていることも、市場のスモールフォーマットへのバイアスが薄まってきている一因なのではないかと考えます。

センサーサイズは「大きくないとダメ」から「小さくても良い」という認知へシフトできれば、またフォーサーズシステムに注目される日がくるかもしれません。

パナソニックのm4/3新製品への期待

そんな訳でGX7 markIIレビューにかこつけた、マイクロフォーサーズへの愛を語ってみました。

正直マイクロフォーサーズは万能でも最高性能でもないですがコンパクトでよく写る、とても練られたシステムだと思います。
最先端・最高画質じゃなくてもいいじゃない!マイクロフォーサーズだっていいじゃない!

斜陽と言われて久しいマイクロフォーサーズですが、そこには18年の歴史とその間に培われてきた優秀なレンズ群という下支えがあります。
今回のPENのように定期的にニーズに応えるボディを発表することができれば、この先も息の長いシステムとして残ることができると思います。

そういった期待を込めて今後のOM PENの動向と、来るパナソニックの新製品の発表を待ってみたいと思います。

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